真剣なわたしの顔



世の中には、美しい人がいる。

いやはや、感心する。

女性は、お化粧したり、ヘアスタイルやアクセサリー、ファッションで、多少、いえ、おおいにごまかせるが、
男性は、そうはいかない。

とくに、顔。

基本的にノーメークだから。
もし、うっすら、ファウンデーションをつけている人がいたら、気づかない場合は、まあいいとしても、
見つけてしまったら、きっと、気持ちわるい、と思ってしまうだろう。

そういうハンデキャップを男性は、抱えている。

年齢が上がれば、髪は薄くなるし、お腹は出るし、顔も泥とホコリにまみれて脂ぎり、
そのギトギト時期を過ぎると、今度はシワシワカサカサになる。
これは、女性にも言えることだが、女性には、化粧という、上乗せ優待がある。


で、???ここまでは前置きなのだが???(まあ、またいつものように)

そんなハンデがある男性に???
なんと美しい男性がいるという衝撃の事実に出くわした。

しかも二人も。
そして、同じ場所、同じ時間、同時に。
人の入りが少ない、ガラガラの、あるダンスパーティ会場。

そのうちの一人は、推定年齢?歳。50歳ぐらい???55歳???
おそらく若く見えるであろうから、年齢は、よくわからないが、中年だ。
顔の色は、透き通るほど白く(というか、青白いに、近い)、シミひとつない。
とても整った顔で、なんの欠点もない理想的な美しい顔。パーツもバランスも。まるで俳優。
若者ではないので、少し、細かいシワはあるが、それは当たり前だし、いい効果も引き出している。
スタイルは、お腹なんぞは、まったく出ていなくて、しゃきっとした、無駄のない美しい体型。
どうも社交ダンスの競技選手のようにお見受けした。

その方が、たまたま、わたしの隣に来て、なんと踊ってくれたのだ。
どうみても、ダンスの先生か、現役選手。
わたしみたいなヘタ?レベルと、踊るような相手ではない。

ウオーミングアップのつもりか、とりあえず、一通り、8種目ぐらい踊ってくれた。
わたしは、カチンコチンになり、顔もこわばっていた。

「わたし、戀愛剪不斷的刻骨銘心我已長大學會微笑青春時代の映画乳首のあたりを舐めるとは大地がいない自信満々はありません世の中にはまったく運動しない 初心者で、ヘタです」と、最初に声を大にして言っておいた。
その人にしてみれば、そんなこと、言わなくても即わかることなのだが、
わたしはそう発することで、少しでも、気を楽にしたかった。

ラテンのチャチャを踊ったあとは、「合格!」とおっしゃってた。
どういう意味かはよくわからないが。


その人も真剣な顔になったり、微笑んだり。










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